2007年2月18日日曜日

トルコとEUとの関係

長年待ち望まれた2005年10月の交渉開始以来、トルコとEUの関係には数多くの紆余曲折がありました。最近の12月15日の交渉では、白熱した議論を 経て、EU委員会がトルコのEU加盟交渉の一部を停止する決定を下しました。これは、EU加盟国キプロスの船舶によるトルコ国内への入港をトルコが拒否し たことを受けたものです。この問題はEU加盟諸国にとっては交渉不可能なように思えるものですが、この問題に関するトルコ側の政治的な動きは、キプロス問 題の解決と連動しているようです。キプロス問題については、国連の仲介(いわゆるアナン・プラン)により2005年に(南北キプロスの統合に関する)国民 投票が実施されましたが、北部トルコ系のキプロスでは圧倒的過半数が国連プランに賛成したものの、南部ギリシャ系キプロスの反対により、残念ながら否決さ れています。

  トルコのEU加盟は1960年代からの悲願であり、トルコは40年以上にわたりそのための努力を続けてきました。今でもトルコの世論では、EU加盟問題が 重要度の高い課題として考えられています。わずか1年前の世論調査では、85%がEU加盟を支持していましたが、現在では40%前後に急落しています。今 では、トルコがEUに加盟する必要性が本当にあるのか、疑問視する国民もいるのです。EU側の見解を見ると、EUの政治家の多くはトルコが今後10~15 年の間に加盟することに賛成なのに対し、EU諸国民の大半が実際問題としてトルコの加盟に反対している(特にフランス、オーストリア、ドイツなど)と言わ れています。同じようなパターンが今ではトルコ側にも生じています。政治指導者らはEU加盟に向け引き続き取り組むことを主張しているのに対し、多くのト ルコ国民は加盟がそれほど必要なのかと感じているのです。こうした議論は今後強まっていく可能性があります。もっと確実に予測できるのは、少なくとも予見 可能な未来においては、現在のトルコ・EU間の関税同盟には影響が出ないだろうという点です。実際、FDI の問題に限っては、EUと関税同盟を結んでいる現在のトルコの立場の方が、労務コストやインセンティブがEUの水準や規則による影響を受けないため、 FDIにとってより競争力の強い環境をもたらしています。

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